大編成

【吹奏楽ナビ】名曲・名演紹介#5

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皆さま、こんにちは。

リード楽器の奏者としてはとても憂鬱な気分になる梅雨の季節がやってきてしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。

前回の記事はこちらになります。
名演紹介 #4 大阪俗謡による幻想曲/淀川工業高

今回は海外吹奏楽オリジナル作品から、ローレンス作曲の「エルフゲンの叫び (原題:Warcrye Of Elfegen)」の名演をご紹介します。

作曲者のジェフリー・ローレンスという人物についてはほとんど情報がなくあまり知られておりませんが、「エルフゲンの叫び」が収録されているCDのブックレットに作品の情報と共に書かれているプロフィールをご紹介しておきます。

イギリスの名門近衛楽隊、グレナディア・ガーズ軍楽隊と、ロイヤル・エア・フォース(王室空軍)セントラル・バンドのいずれも首席コルネット奏者を歴任、退役後は作曲・編曲・指揮の分野でも活躍しているローレンスの新作で、出版社が主催する’99年度の「スタジオ・ミュージック作曲賞」を受賞した作品。風変わりなタイトルだが、イギリスの故事か伝説に由来したものと思われる。Warcryeは古い英語で「ときの声」の意味。

BRN <バンド・レパートリー・ネットワーク> 2000-12 Vol.13 CDのブックレット(後藤 洋氏著) より引用
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【吹奏楽ナビ】名曲・名演紹介#4

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皆さま、こんにちは。

前回の 名演紹介 #3 アルプス交響曲/常総学院高(92年) はお楽しみいただけたでしょうか?

今回は大栗裕作曲の「大阪俗謡による幻想曲」の名演をご紹介します。

この曲はオーケストラ編成のために作曲されましたが、後に作曲者自身によって吹奏楽編成のために編曲され、今ではオーケストラよりも吹奏楽での演奏機会が多い曲となっています。私はオーケストラでの演奏と吹奏楽での演奏の両方を聴きましたが、この曲は実際の祭りの音楽を使っていることもあって吹奏楽の編成のほうが合っているのではないかと私は思います。

吹奏楽の演奏機会の中でも吹奏楽コンクールでの演奏が圧倒的に多く、その中でも一つの高校の吹奏楽部が自由曲として10回以上演奏しているというのは他に類を見ない曲だと言えるでしょう。

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【吹奏楽ナビ】名曲・名演紹介#3

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皆さま、こんにちは。

前回の 名演紹介 #2 華麗なる舞曲/洛南高(92年) はお楽しみいただけたでしょうか?

今回はリヒャルト・シュトラウス作曲の「アルプス交響曲」の名演をご紹介します。

リヒャルト・シュトラウスが作曲した「アルプス交響曲」は、演奏時間が約50分という長大な曲ですが、演奏するためにはとてもたくさんの奏者が必要な超特大編成の曲として知られており、オーケストラの規模としては木管楽器の人数が各楽器4人ずつの4管編成と呼ばれている曲です。

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【吹奏楽ナビ】名曲・名演紹介#2

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皆さま、こんにちは。

前回の 名演紹介 #1「ローマの祭り」/東海大四高(92年) はお楽しみいただけたでしょうか?

今回は海外吹奏楽オリジナル作品の超難曲として名高い、スミス作曲の「華麗なる舞曲」の名演をご紹介します。

クロード・トーマス・スミスがアメリカ空軍軍楽隊のために作曲した「華麗なる舞曲」は、とにかく技術的な難易度が最高レベルの曲として知られており、今でこそ中学生が吹奏楽コンクールで演奏するまでになりましたが、昔はコンクールで演奏すること自体がすごいと言われるほどでした。

木管楽器は連符での指回しや高速タンギングを駆使しながらの超絶技巧に加えてソロでの音楽表現も求められる難曲ですが、この曲はやはり超絶テクニックが必要な高速パッセージや決めどころのハイトーンが目立つ金管楽器の超難曲と言えるでしょう。

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【吹奏楽ナビ】名曲・名演紹介#1

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皆さま、初めまして。

この度、吹奏楽の名曲・名演を紹介する機会をいただきました、クラリネット奏者の塚本啓理(つかもとけいすけ)と申します。

クラリネットを始めてから今日まで、吹奏楽の演奏をCDや生演奏でたくさん聴いてきました。中高生の頃はただ好きで聴いていたのが大学生以降は吹奏楽指導の参考のためにも聴くようになりましたが、時代とともに演奏が移り変わっていく中で過去の演奏の魅力を再発見することが多くなっていき、今の時代の演奏と昔の時代の演奏を知っている身として、過去の吹奏楽コンクールの名演奏を中心にご紹介していけたらと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

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