【私と吹奏楽】一人ひとりと……(福嶋 さやか 先生)

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吹奏楽やブラスバンドの指導の方にとって、吹奏楽とは?バンドとは?音楽とは?

全国の指導者の方々、 そして、バンド活動にがんばるメンバーたちへの応援の気持ちをこめて、現場の指導者の方の「声」をご紹介いたします。

※ミュージックエイトHPに掲載のコラム「私と吹奏楽」より引用

福岡県立嘉穂東高校吹奏楽部・福嶋 さやか生先生にお話を伺いました。

部員数:男子7名 女子17名(※部員数は掲載当時のものです)
部のモットー:人の心を動かす音楽

 大学を卒業してすぐこの学校に音楽の講師として赴任、吹奏楽部の顧問となりました。「人の心を動かす音楽」を目標に、生徒とともに成長した1年でした。はじめはただがむしゃらでした。そしてひたすら突っ走ってコンクール、体育祭、定期演奏会も無事に終了。一区切りついたところで、ふと、自分の指導方法について疑問をもちはじめました。どちらかといえば厳しく、限界を超えさせようと指導してきました。練習は厳しいもので、それを我慢することこそ上達の道だと信じていました。生徒にもそれを強要していたように思います。生徒から「もう少し休みがほしい」とか「時間どおりに合奏を終わらせてほしい」という言葉が出ても、甘えとしか受けとめられませんでした。でも、目の前にいる生徒をもっと見なければいけないと思うようになり、それからは試行錯誤の日々が始まりました。特に合奏のやり方については毎回悩みました。今日はだめだった、うまくいった……漠然とではありますが、こんな合奏がいいんじゃないかというものが自分の中にあるのでしょう、反省の繰り返しです。確たる信念というものが未だもてないでいることをはがゆく思いながらも、きっとこの模索はずっと続いていくのではないかと思っています

 私は4月からまた別の高校で吹奏楽部の顧問をすることになりました。1年間ともに活動してきた生徒たちと別れることは辛いけれど、この学校で、この生徒たちと出会い、一緒に吹奏楽ができたことを心の底から幸せだったと感じています。生徒たちに「先生に出会えてよかった。楽しかった」と言われたことが最高に嬉しく、これからもがんばろうという気持ちをもらいました。模索しながらやってきたことも、間違いではなかったのかなと、少し自信をもつことができました。これからも今を精いっぱい、そして一人ひとりの生徒と向き合って、音楽活動をしていきたいと思います。そして、尊敬する高校時代の恩師のように、大きな夢を持ち、生徒にたくさんの経験をさせられる教師になりたいと思っています。

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