皆さま、こんにちは。
4月になり新年度が始まりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回は、課題曲における委嘱作品についてご紹介しようと思います。全日本吹奏楽コンクールの課題曲には、全日本吹奏楽連盟からの依頼をもとにコンクールの課題曲として作曲された委嘱作品が使用されることがあります。近年では課題曲のうち1曲は委嘱作品という傾向が続いてきたのですが、今年度は委嘱作品が2曲使用されており、これは1996年度以来で約30年ぶりになります。
今年度の課題曲ではⅡとⅣが委嘱作品なのですが、どちらもタイプの違う魅力をもった作品です。課題曲Ⅱは技術的にはそこまで高い要求はされませんが、基礎的な部分に忠実で教育的な印象を受ける作品、かたや課題曲Ⅳは作曲家の色や個性が存分に表れていて、情景描写に富んだ叙景的な印象を受ける作品です。そこで今回は、委嘱作品の歴史と共に、過去の課題曲からそれぞれのタイプに該当すると私が思う作品をご紹介します。
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