吹奏楽やブラスバンドの指導の方にとって、吹奏楽とは?バンドとは?音楽とは?
全国の指導者の方々、 そして、バンド活動にがんばるメンバーたちへの応援の気持ちをこめて、現場の指導者の方の「声」をご紹介いたします。
※ミュージックエイトHPに掲載のコラム「私と吹奏楽」より引用
東京都小笠原村立小笠原中学校全校ブラスバンド・井上 昌巳先生にお話を伺いました。
部員数:男子24名 女子28名(※部員数は掲載当時のものです)
部のモットー:歌って踊れて演奏できるバンド
私が吹奏楽と出会ったのは、高校生のとき。「歌って踊れて演奏できるバンド」がモットーの部活に所属し、夏のコンクール、小学校や老人ホームでの訪問演奏、その他いろいろなイベントで演奏したことを思い出します。ウイーン世界青少年音楽祭に参加したのも思い出のひとつです。
そのときから“将来は中学校音楽科教員になって、吹奏楽の楽しさを次の世代に伝えていけたらな”と思うようになりました。
現在は東京から約1000km離れた小笠原父島にある小笠原中学校で、学校の伝統でもある「全校ブラスバンド」の授業を担当しています。週1回の授業でしか生徒は演奏する機会がないので、技術的には内地の学校の吹奏楽部員より劣ります。でも、授業なので、音楽が好きな生徒も、そうでない生徒も、一人ひとり何かしらの管楽器を担当して合奏するおもしろさがあります。
好きな子は休み時間も練習しますし、そうでない子は授業だけ……。でも、そんなことは関係ない、楽器が上手だろうとなかろうと、みんなの気持ちを一つに演奏することがいちばん大切だと考えて活動しています。
そして、舞台発表会や学習発表会、福祉センターなどで演奏を発表しています。毎年毎年、中学生の演奏を楽しみにしてくれている方々がたくさんいます。その方たちのためにも、1回1回の演奏会、演奏しているその瞬間を大切に、今後も活動していきます。
「音楽ってなんて素敵なんだろう」「吹奏楽っておもしろい」と思える生徒をたくさん育てていきたい。今はそんな気持ちでいっぱいです。