吹奏楽やブラスバンドの指導の方にとって、吹奏楽とは?バンドとは?音楽とは?
全国の指導者の方々、 そして、バンド活動にがんばるメンバーたちへの応援の気持ちをこめて、現場の指導者の方の「声」をご紹介いたします。
※ミュージックエイトHPに掲載のコラム「私と吹奏楽」より引用
北海道函館市立大川中学校吹奏楽部・工藤 一之先生にお話を伺いました。
部員数:男子3名 女子20名(※部員数は掲載当時のものです)
部のモットー:継続は力なり
多くの先生方がそうであるように、私自身の吹奏楽との出会いは、中学校で吹奏楽部に入部したことに始まります。コンクールでの全道・全国大会出場をめざして、ひたすら練習した中学校時代。大きな夢と目標を与えてくださる先生の存在があったからこそ、厳しい練習に耐え、やり続けることができたのだと思います。今、中学校教師として、自分を導いてくださった先生と同じ職業に就いています。その先生の存在があったからこそ、今の自分があるのだと思います。
今度は、自分が子どもたちに夢や目標を抱かせる立場になったのです。一指導者として、どれだけ、子どもたちに夢や目標を与えることができているかはわかりませんが、自分ができる精一杯のことをして、子どもたちと一緒に喜びや感動を味わうことができればと願っています。
日々の練習は楽しいものでありたいと、常々考えていますが、自己満足だけに終わる演奏はしたくないし、やるからには中途半端に妥協せず、よりレベルの高い演奏をめざしたいとも思います。ときどき、子どもたちの力は無限であるように感じることがあります。上達のスピードに差があるのは事実ですが、子どもたちの限界を指導者が決めるのではなく、自らの可能性を信じて挑戦させたい……そう願いながら、日々の練習に取り組んでいます。また、自分自身で限界を決めつけないこと、あきらめずに努力することの大切さを、日々、子どもたちに語ってもいます。
かつての私の恩師は、われわれ生徒に「努力は不可能を可能にする!」と努力することの大切さを学ばせてくださいました。私はそれに加えて「継続は力なり!」を合い言葉に、子どもたちに続けることの大切さを学んでほしいと願っています。続けたからこそ味わうことのできる充実感や達成感、その喜びにあふれた子どもたちの笑顔を見ることを楽しみに、毎日、子どもたちに接しているのです。