吹奏楽やブラスバンドの指導の方にとって、吹奏楽とは?バンドとは?音楽とは?
全国の指導者の方々、 そして、バンド活動にがんばるメンバーたちへの応援の気持ちをこめて、現場の指導者の方の「声」をご紹介いたします。
※ミュージックエイトHPに掲載のコラム「私と吹奏楽」より引用
埼玉県久喜市立久喜東中学校吹奏楽部・吉里 達哉生先生にお話を伺いました。
部員数:男子4名 女子43名(※部員数は掲載当時のものです)
部のモットー:怠る者 不満を語り 努力する者 夢語る
7年前に本校へ赴任。噂で聞いていたように学校もちょっと大変で!?で、バンドもとても大変な状況でした。前任校(八潮中)とのギャップがあまりに大きく、正直、すべてにおいてマイナス思考で、自分自身が腐っていました
しかし、目の前には生徒がいる。何か一緒にしなくてはいけない。「吹奏楽のおもしろさを知らないだけ。教えてあげなくては」という考えを、自分自身に言い聞かせながらの日々でした。とはいいながらもつらいものがありました。
そんなあるとき、3年生のTrpの部員が「外に出て演奏するのが恥ずかしい」……この言葉を聞いて決めたのです。「何年間かかけて、自信をもって外へ出ていける東中生にしよう」と。この年のコンクールでは、B組で銀賞。定期演奏会は第20回目と段々と後ろ向きだけでいられなくなってきたのです。それから7年。今年度吹奏楽コンクールでは、なぜか全国大会出場。アンサンブル・コンテストも西関東大会常連へと。しかし、これらが私の考える最終目的ではありません。
中学校のバンドです。教育活動の中での部活動です。野菜・植物の栽培。金魚・アヒルの飼育。清掃活動に力を入れています。「人として道をはずすな。熱い人間であれ。義理人情を欠くな」と言い続けています。これらメンタルな面と音楽面の両方をいつもしっかり回転させる。そのためには、生徒に言うだけではなく、顧問も一緒に日々勉強です。
全国には毎日気が重い顧問の先生方も多くいらっしゃると思います。そんなに難しくないのです、吹奏楽は。「吹奏楽づくり」をするのではなく、『音楽づくり』をすればよいのです。お役に立つことがあれば、遠く離れていてもどうぞ遠慮なく連絡をください。一緒にがんばりましょう。「音楽づくり」を!