最終更新日 2023.03.28
吹奏楽やブラスバンドの指導の方にとって、吹奏楽とは?バンドとは?音楽とは?
全国の指導者の方々、 そして、バンド活動にがんばるメンバーたちへの応援の気持ちをこめて、現場の指導者の方の「声」をご紹介いたします。
※ミュージックエイトHPに掲載のコラム「私と吹奏楽」より引用
千葉県柏市立柏高校吹奏楽部・石田 修一先生にお話を伺いました。
部員数:男子26名 女子152名 ※部員数は掲載当時のものです。
部のモットー:初心を忘れずに!!
27年前、部員14名でスタートした吹奏楽部も現在では178名、27年間は、過ぎ去れば、アッという間でした。
創立当初、楽器がなくて毎日ドッジボールやランニングをやっていましたが「これって吹奏楽部じゃない!」と一念発起。近隣の学校から廃棄寸前の楽器を借用して練習を開始したことが、つい昨日のことのように思い出されます。当時、M8社出版の「マジックコンボ」という楽譜にはたいへんお世話になりました。
創立から4年目、ようやく千葉県代表として関東大会に出場、金賞を受賞し生徒と狂喜乱舞したのですが、そこからがいけない。
「来年はめざせ普門館!!」ということで「コンクールを目標にした練習」を始めてしまったのです。これはダメでした。部活の雰囲気はおかしくなり、楽器が上手なことが一番だと勘違いする生徒が続出、結局翌年は関東大会で銀賞という結果になってしまいました。
私は反省し、全国的に有名な学校を見学し、その先生方が「何を目標に、何をどのように指導しているのか」を学ばせていただきました。
見学は、練習だけではなく、朝から夜まで密着し、たくさんのことを勉強させていただきました。その先生方に共通していたのは「音楽教育」の前に「人間教育」があり、それを一番大切にしていたということです。
私は学校に戻り、さっそく見学してきたことを実践してみたのですが、その中で、音楽とは直接関係がないように思える「清掃活動」「緑化活動」「礼儀」が部活動をやるうえで一番の基本であるということを実感しました。
見学させていただいた先生方には今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
現在でも毎朝7時15分から部員全員で全校清掃を行い「吹奏楽部の畑」に水をやっています。
入部してきた生徒が、3年後、たくましく、思いやりのある人間に成長して巣立っていく姿を見ることが私の喜びです。
定年退職まであと10年、「継続は力なり」です。まだまだ元気いっぱいがんばりたいと思っています。