自分に合う教則本選び【M8 Selection】

  • LINEで送る

最終更新日 2023.09.15

基礎練習は、楽器を演奏する上で欠かせない大事な練習です。演奏者一人ひとりが効果的な基礎練習を継続することで、バンドの音は大きく変わります。

そこで今回は、ミュージックエイトで常時在庫している教則本の中から、
パート譜だけでも購入できる商品をピックアップし、特徴等を比較してご紹介いたします。

ぜひ、ご自身の目的に合った教則本選びにご活用ください。

~吹奏楽のための~毎日の10分間ウォームアップ

「~吹奏楽のための~毎日の10分間ウォームアップ」は、「正しいウォームアップをすれば、チューニングは自動的に完了する」という、秋山紀夫氏の長年の経験に基づいた理論に貫かれた教則本です。

収録内容はウォームアップのパターンが17種類、その他のテクニックが12種類。1パート計8ページに合奏練習に必要なすべてのエッセンスを凝縮した楽譜です。
これ1冊で、どんなパターンのウォームアップも短時間に完了させることができ、チューニングの時間を節約でき、かつ効果的な演奏のための準備をととのえることができます。

セット販売ではDVDもついており、基礎合奏の進め方を動画で視聴できますので、初級バンドの指導者の方、基礎合奏でお悩みの方におすすめです。「短時間」での「チューニング」や「基礎合奏」に重点を置いている商品のため、時間をかけてじっくり行う個人練習用には少々不向きですが、手軽なウォーム・アップ方法をお探しの方には最適です。

価格…パート譜:各440円 合奏用指揮譜:1,650円 セット:10,450円(DVD付)
→10分間ウォームアップの商品ページはこちら

トータル トレーニング

「トータル トレーニング」は吹奏楽の合奏トレーニングを効率よく行うためのバンド教本です。

ロングトーンや音階練習、3度や5度の跳躍練習などの基礎的なものから、シンコペーションや三連符などのリズム練習、スラーやスタッカートの吹き分け(アーティキュレーション)練習など、実際の演奏を想定した応用までバランスよく収録されています。
パート練習にも取り入れられるハーモニー練習では、B♭管の楽器で♭3つの調(D♭Major / B♭minor)から♯3つの調(G Major / E minor)の長調・短調合わせて14種類の調性が掲載されており、難しい調性にチャレンジできるのも魅力のひとつ。基礎合奏曲として讃美歌やコラール、クラシックの名曲を一部抜粋して収録しており、短時間で行う基礎合奏のバリエーションにも富んでいます。
打楽器は「スネアドラム・バスドラム」と「マレット・パーカッション」の2冊に分かれており、基礎合奏のほか、打楽器だけの基礎練習も収録しています。

基礎合奏はもちろん、パート練習や個人練習にもお使いいただける、バランスの取れた教則本です。先に紹介しました「~吹奏楽のための~毎日の10分間ウォームアップ」より、もう少し基礎合奏を充実させたい方におすすめです。

価格…パート譜:各1,100円 合奏用指揮譜:3,080円 セット:22,880円
→トータル トレーニングの商品ページはこちら

クイックトレーニング

「クイック トレーニング」は木管楽器、金管楽器、小太鼓の各基本練習とディリー・トレーニングのために書かれた各楽器毎のテキストのそれぞれの使い方を指導者のためにまとめて解説し、かつ各パート譜を合本として一冊の本とし、指導にあたって便利に使えるようにしたものです。

木管楽器は、7つのレッスンのうち、レッスン1では楽器ごとに音を出すためのアンブシュアづくりから、レッスン2以降は段階的に難易度が上がっていき、レッスン4と5は毎日のトレーニング用の音階練習・アーティキュレーション練習を紹介しています。レッスン6と7では木管楽器単位での合奏練習を紹介しており、音階練習やハーモニー練習の他、合奏練習用に編曲されたクラシック曲も収録されています。
金管楽器は、リップスラー中心のウォームアップを8つにわけて紹介しています。まずはムラなく平均的に音を出す基本練習から始まり、リズムに変化を持たせたり徐々に音域を広げたりして難易度を上げていくことで、唇の柔軟性の向上を目的としています。
打楽器は小太鼓(スネアドラム)のみの出版となりますが、鍵盤楽器にも応用できる基礎練習を紹介しています。左右を交互に使う「一つ打ち」、一つの動きでバチを2回弾ませる「二つ打ち」からロール打ちの奏法に至るまで、段階を踏んで上達できるような1冊になっています。

先に紹介しました「トータル トレーニング」に比べるとお手頃価格ですが応用練習は少なく、各楽器の音の出し方や練習方法が詳しく記載されているため、はじめて吹奏楽にふれる方の個人練習やパート練習向きです。

価格…パート譜:各660円 指導者用合本:3,740円 セット:13,640円
→クイック トレーニングの商品ページはこちら

FFSP ウォーム・アップ&テクニック

「FFSPウォーム・アップ&テクニック」は、アメリカの楽譜出版社「チョス社」(Neil A. Kjos Music Company)から出版されている教則本です。FFSPとは「Foundations For Superior Performance」(優れたパフォーマンスのための基礎)の頭文字をとったもので、そのタイトルに相応しく初級者から上級者までお使いいただけます。

内容は大きく3つの単元に分かれており、1つ目のウォーム・アップではロングトーンから始まり、金管楽器のリップスラーや半音階などを用いた様々な音出しのパターンが紹介されています。
2つ目のテクニックでは12の主音それぞれの音階やアルペジオが紹介されています。特に「長音階」「自然短音階」「和声的短音階」「旋律的短音階」4種類すべて掲載されているのは、今回ご紹介した教則本の中ではFFSPウォーム・アップ&テクニックだけです。他にも、パターンの異なるスケール練習やコード練習、アーティキュレーションを変えた練習方法の提案など、より基礎練習の応用も充実しているのが特徴です。
3つ目のチューニング・エクササイズでは、調性ごとに自分のパートが吹く音が和音の中でどの位置にある音を吹いているのか丁寧に紹介しており、その知識を生かしながらコラール練習に臨むことができ、効率よく基礎合奏が進められる内容となっています。
打楽器はスネアドラムからマレット・パーカッション、ティンパニに至るまで1冊にまとまっており、特にマレット・パーカッションは4本のマレットを使用した基礎練習も紹介しています。

他の商品に比べると少し値段は上がってしまいますが、個人練習、合奏練習共に内容は一番充実しています。基礎力の底上げだけでなく、実際の楽曲を演奏するにあたり、初見対応能力の向上も期待できますので、ある程度曲が演奏できるようになった方におすすめです。

価格…パート譜:各1,320円(A.Cl:1,430円、Perc:1,980円) 指揮譜:5,280円 セット:25,960円
→FFSPウォーム・アップ&テクニックの商品ページはこちら

まとめ

以上4商品をご紹介しました。
教則本と一言でまとめてしまうとどれも同じように見えますが、こうやって比較してみるとそれぞれに個性がありますね。

●基礎合奏に特化した「10分間ウォーム・アップ」
●基礎合奏・個人練習どちらもバランスよく網羅した「トータルトレーニング」
●個人・パート練習に特化した「クイックトレーニング」
●基礎から応用、発展練習すべてを1冊にまとめた「FFSPウォーム・アップ&テクニック」

ご自身の目的に合った教則本を使って、基礎力の底上げを目指しましょう!

※掲載価格は税込です。(2021年4月現在)

欲しい楽譜がきっと見つかる!

最終更新日 2023.09.15

楽譜のことなら
『株式会社ミュージックエイト』

吹奏楽、金管バンド、器楽、ソロからアンサンブルまで
国内楽譜・輸入楽譜ともに豊富に取り揃えております。

ぜひ一度ご覧ください!


ご購入・お問合わせはこちら