最終更新日 2023.07.27
吹奏楽のポップス曲で圧倒的な人気と知名度を誇る「宝島」。
吹奏楽経験者なら誰もが一度は演奏したことがあるのではないでしょうか。
「宝島」は、定番となっている真島俊夫アレンジ版の他にもたくさんの楽譜が出版されています。
耳慣れた編曲とは一味違う吹奏楽譜やアンサンブル楽譜など、「宝島」をもっと楽しめる楽譜をご紹介いたします!
INDEX
宝島の原曲はT-SQUARE(ティー・スクェア)
「宝島の作曲者は真島俊夫」と思い込んでいる方も少なくないようですが、真島俊夫は“作曲者”ではなく“編曲者”であり、宝島はもともと吹奏楽のために作られた曲ではありません。
宝島の原曲は、日本を代表するインストゥルメンタル・バンド「T-SQUARE」が1986年に発表した作品です。
作曲者は、T-SQUAREでキーボードを担当していた和泉 宏隆(いずみ ひろたか)。
ちなみに、「宝島」と同じく吹奏楽でよく演奏される「オーメンズ・オブ・ラブ」、F1グランプリのテーマ曲としても有名な「TRUTH」の3曲は、“T-SQUARE 三大名曲”といわれています。
宝島が吹奏楽で人気となった理由は?
宝島の吹奏楽アレンジは、1987年に発売された「 New Sounds in BRASS(ニュー・サウンズ・イン・ブラス)に収録され、以来人気となりました。
編曲者は、「三つのジャポニスム」など数々の吹奏楽作品の作編曲で知られる真島俊夫。
当時のライナーノーツには、「サンバ・ホイッスルなど、打楽器群のソロにも工夫が必要で、それだけに沢山の奏者を加えると面白い。大人のムード、技術も高度で大学・一般バンドなどに喜ばれるのでは。」という記述があります。
パーカッション・アンサンブル、アルト・サックスのソロ、ホルンのグリッサンド、トランペット・トロンボーンのソリなど、色々な楽器の見せ場があり、演奏する側も聞く側も楽しめる編曲が人気の理由のひとつではないでしょうか。
吹奏楽譜
山下国俊編曲の大編成版、本澤なおゆき編曲の小編成版、佐藤博昭編曲のフレックス版、それぞれに違った雰囲気が楽しめます。
大編成
【編曲者】山下国俊
【グレード】3
【演奏時間】4分
【ソロパート】Solo:A.sx=8小節 / Marimba=4小節<br>Soli:Tp.& A.sx=8小節
この吹奏楽版は、ミディアム16ビートのスタイルで編曲されたもの。
ほぼ原曲通りですが、途中アルト・サックスやマリンバにソロが現れます。
小編成
【編曲者】本澤なおゆき
【グレード】2.5
【演奏時間】3分20秒
【ソロパート】A.sx=8小節
少人数吹奏楽版はサンバ調のアレンジですが、シンコペーションなどが簡略化され、演奏しやすくなっています。途中のアルト・サックスのアドリブ・ソロや、パーカッションのソリが、演奏会を盛り上げることでしょう。
FLX フレックス・バンド(五声部+打楽器)
【編曲者】佐藤博昭
【グレード】3
【演奏時間】3分20秒
【ソロパート】PART1 8小節 / PART4 8小節
【アレンジャーより】
少ない人数でも充実したハーモニーや躍動感が感じられるように工夫してアレンジしました。PART 1とPART 4のソロはトランペットとトロンボーンをイメージして編曲しましたが、バンドの状況に合わせて自由に使ってください。
アンサンブル譜
それぞれの楽器の特性を生かしたアレンジで、メンバー全員が大活躍できるアンサンブル譜です。
サックス四重奏
【編曲者】本澤なおゆき
【グレード】3
【演奏時間】3分20秒
サックス四重奏版は、ほぼ原曲の流れでアレンジされており、後半にソプラノとアルトのソロが用意されています。
打楽器五重奏
【編曲者】佐藤博昭
【グレード】3.5
【演奏時間】3分20秒
パーカッション五重奏では、サンバのリズムを基調に、3つの鍵盤打楽器がメロディーを受け渡しながら進行します。
まとめ
「宝島」は、大編成の吹奏楽でも、少人数のアンサンブルでも、どんな編成でも楽しめるポップスの定番曲。
ミュージックエイトでは、吹奏楽やアンサンブルの他にも、金管バンドや器楽合奏、リコーダー合奏など、ステージを盛り上げるのにぴったりな楽譜を、シーンにあわせて多数ご用意しております。
ぜひご覧ください!